今回は素敵な「もう一度働く」を選んだ、八千代銀行で短時間パートの薙野藍(なぎのあい)さんにインタビューをさせていただきました。現在、薙野さんは、八千代銀行本店営業部でテラー担当(窓口業務)のお仕事をなさっています。
働くことは、私にとっても家族にとっても先行投資
hana:ところで、先ほど、毎月の保育料を薙野さんのお給料から差し引くと赤字になると伺いましたが、フルタイムで働くことは考えてはいないのですか?
薙野さん:今は、考えていません。子どもが2、3歳までは現状維持の扶養の範囲内で働きたいと思っています。会社の制度のおかげで、余裕はありませんが充実した仕事をさせていただいています。今は、私や家族とにとっての未来のための先行投資だと思っています。
投資期間は3年ぐらいですね。働いていても扶養範囲内だと認可保育園には入れませんから(笑)
hana:先行投資?ですか?
薙野さん:はい、子どもが大きくなってからの再就職はいろいろな意味で難しいと思います。働く会社は違っても、継続的に働いているから、必要な仕事のスキルアップができます。ですが、家にいて、急に社会に出たら、仕事のスキルを現実に追いつかせるまでに苦労しますし、それまでの期間は就職先もみつかりません。
hana :そうなのよ!!そこにママさんたちに気づいて欲しいのよ。薙野さんのおっしゃるとおりです。働くことを決めるのは、出産前、妊娠前からの準備が大切なの。妊娠前に働いていた会社に復職するのも、先行投資の一つの方法なのよ。復職の後期化は、働くことへの自信を持てなくなる最大の原因でもあるのよね。
薙野さん:そうですね。でも、0歳児を抱えて働くことは、失敗の連続ですから、今の扶養範囲内という働き方は、私の条件にあった働き方だと思っています。本当に、失敗だらけですから(笑)
hana:なるほどね。薙野さんは、本当にしっかりと働き方を設計していますね。
薙野さんの働くママルール
hana:働くママさんにお話を伺うと、みなさん「マイルール」がおありになるのですが、薙野ママはいかがですか?
薙野さん:はい、あります。
1.子どもが病気を発症したときは、必ずママが病院に連れて行く。病状は自分でドクターから聞きたい。
2.実家のお母さんの手を甘えすぎない程度に借りる。親でも体力的に疲れるから。
3.極力、食事はつくる。ストックした主菜と副菜1品はつくる。
hana:ルールは3つですね。どれもとっても理由が明確でわかりやすい!責任と無理をしない「しなやかさ」をもったルールですね。ここが肝心!「がんばりすぎると仕事と子育ては両立できない」とよく言われますが、要は「しなやかに」「したたかに」考えることなのよね。
薙野さん:そうですね。(笑)
会社の制度への感謝
hana:それにしても、テラーのお仕事って、試験もあるでしょう?勉強が大変なのでは?
薙野さん:はい、結構、大変ですが・・・。なんとか・・・。
hana :もちろん、窓口業務ですから、突発的なお休みのときなんかは、企業側もお困りになるのではないですか?八千代銀行さんとしては、ママが働くときに付きものの「子どもの病気による休み」をどのように現場ではカバーなさっているのですか?
清宮さん:私どもでは、突発的なお休みに対応ができるように体制ができております。お休みすることが薙野さんの精神的な負担にならにようにと思っております。また、当行では、扶養範囲内での勤務を希望なさる方が多いのですが、フルタイムという勤務体制も選択できるような制度がございます。
hana:働き方が選べるということですね。なかなかこの制度を実現している企業は少ないですよね。女性の働き方を、お子さんや家族のあり方に合わせることができるというのは素敵なことですね。
清宮さん:ありがとうございます。私どもでは、85店舗で約400名のパートの方がいらっしゃいます。もともと、正行員の復職率も高く、復職時に店舗や担当する業務についても復職前に一人ひとりから要望をヒアリングし、調整をしております。ですから、時短勤務の正行員も多く、店舗行員がサポート体制を理解しておりますので、扶養範囲内で働くパート勤務の方にとってはよい環境ではないかと思います。
hana:そうですか。職場内の「理解」が整っているということですね。働くママにとって、これが一番のサポートです。こんなことを言うと叱られるかもしれませんが、どうしても銀行というと、1円合わなくても帰れない!という厳しいイメージですが、働く女性への理解とサポートがここまで整備されているとは驚きました。
清宮さん:ありがとうございます。私ども八千代銀行は平成30年5月には「きらぼし銀行」になる予定です。ますます子育て女性の活躍が当行の発展に寄与する役割は大きいと考えております。
hana:なるほど。子育て女性、未経験者でも、銀行で活躍できるチャンスがあるということですね。う・・・・ん。就職現役のころよりも、銀行の仕事が身近に感じられる気がします。薙野さんは、素晴らしいチャンスをつかみましたね。
薙野さん:はい、そう思います!
hana:テラーのお勉強は大変でしょうが、充実した時間を過ごしてくださいね。本日は、薙野さん、清宮さん、お時間をいただきまして、ありがとうございます。