Mammy's paper(マミーズペーパー)の「記事」

<第87回>
息子の保育園生活は充実していました。はじめて「モグラ」と遭遇した芋掘りのことはいまだによく覚えているようです。幼稚園と違って、遠足に親はついていきませんが、子どもたちの世界でしか経験できないことをいっぱい体感していました。ただ、今思うと、そのころから、おしゃべり報告をしてくれない子でした。男の子のせいか、「今日、楽しかった?」と訊いても「うん、楽しかった」というだけ。写真を見て、はじめて「これ、どうして、驚いているの?」と訊くと「モグラさんがいたの」とニコニコと話してくれます。働いている母親がもっとも、できそうでできないことは、「ゆっくり時間をかけて、子どもに話をさせてあげること」ですよね。話を聴くことも大事ですが、子どものペースで話すことを助けてあげながら、話させてあげることも大事です。その習慣が、小学生になって、母親の勤務時間が長くなってきたときに、「忙しくても話をする」という良い家族習慣になります。働くママにとって、「聴く」ことはできても「自由に話したいことを自由に話させてあげる」ことは本当に難しい。そう思えたのも、息子が中学に入ってからのことでした。今になると涙と笑いがこみ上げて来る働くママの葛藤期でした。

hana
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マミーズペーパー編集部所属のライターです。

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