Mammy's paper(マミーズペーパー)の「記事」

【学習の進め方】
この講座では、基本的な「ターニングポイントマネジメント」のメソッドを8回にわたって解説していきます。毎回、実例を挙げながら理解を進めていきますので、楽しく読み進めてください。「ターニングポイントは風の中で」の著者である石川かおるのターニングポイント経験談です。ドラマのようなストーリーを読みながら、なりたい自分を考える時間にしましょう。
講座の最後に「なりたい自分になるノート」があります。第四回の課題は、「TPM実践」です。理想とするロジカル行動比率を考えてみましょう。
<風が吹いたときの私 体験談>を募集しています。このテキストを読んで、「私も変わり始めたことを感じました」というお話がありましたらば、ぜひ、投稿をお願いします。

第四回 テーマ:「転機の種」は「未来を自分で選択する」機会

(1)「良い方向に進む転機の種」が行動を変える、結果を変える

こうして少しずつライフロジカルになる習慣を身につけはじめた私は、「大小を問わず判断を必要とする事象・問題の発生」に対して、すぐに初動判断の必要性に気づくようになったのです。この「気づき」が無いと、「変わらぬ日々」=安定した穏やかな生活だと思い込んだ状態になり、人生の大きな落とし穴に沈むことになります。今のご時世に「安定」などという言葉は皆無であるという自覚が必要です。

では、「大小を問わず判断を必要とする事象・問題の発生」を感情的に考えるとどうなるのでしょうか?問題の発生は認識しているので、問題に対する不安を抱きます。ですが、不安に振り回されてしまい、解決に向けた行動に躊躇がでます。その結果、今までの経験や自分ができること、という範疇で解決方法を決めることになります。結局は、「まぁ、なんとか乗り越えた」という、問題が起きなかった状態に戻ることになります。

つまり、「変わらぬ日々」です。特別に大きな痛手を受けないので、それを何度も繰り返すことに慣れてしまいます。問題の解決プロセスは、経験や情報を豊かに蓄積してくれます。それらを活かすことによって、その後の生き方に広がりができ、人生そのものを豊かにしてくれます。不安に振り回されただけでは、動き出している人生の転機に気づかない静寂の中にいるようなものです。舞い降りつつあった転機の種を枯らしてしまったのです。

それに対して、ロジカルに考えると、最初にA:今までの経験・できることで解決できるのだろうか?それは自分にとってプラスになることなのだろうか?と検討します。さらに、認識したこの問題を解決することは「何のためなのだろう?」と考えずにはいられなくなります。結局「何のために?」が明確になり、AとB:他の解決方法を探す、周囲に求める、という2つから解決方法を選びます。当然、Aを選ぶこともあるでしょうが、Bを選んだ場合には、「はじめて」に挑むわけですから、意欲が高まり、エネルギーに溢れた心持になります。このエネルギーが、舞い降りてくる転機の種を引き寄せる風、転機の風になるのです。
しかも、意欲が髙いので、ロジカルに考えた結果として「行動を変える」ことにも躊躇なく挑むことができます。考え方に「想いと方向性」が明らかになった証です。行動を変えれば、結果も変わりますから、転機は良い方向に進みます。転機の種は、「良い方向に進む種」になり、良い転機の風に吹かれながら、発芽していきます。

(2)ターニングポイント発生のメカニズム

ターニングポイントは、ロジカルさと「はじめて」に挑むエネルギーをもった人だけが描くことができるライフストーリーのsubtitlesです。ライフストーリーには、何度も「転機らしき」出来事が描かれます。転機らしい出来事が発生しても、「大小を問わず判断を必要とする事象や問題である」とロジカルに一次判断をしなければ、面白みのない記録のような記載になるでしょう。

たとえば、雨が降るという天気予報を見た時にロジカルに一次判断をしなければ、ライフストーリーの中では、「今日は雨が降りそうでした。今年は何度も台風が来ます」で終わる文章になります。つまり「変わらぬ日々」です。ロジカルに一次判断をしていると「今日は台風の影響で雨が降りそうなので、傘を持ち歩くことにしました。今年は台風の影響を受けることが増えています。(根拠+予測する結果+対応策)」と記すでしょう。

さらに、他者の意見やアドバイスを求めた場合には「今日の雨は台風の影響なので、折り畳み傘ではなく、しっかりとした傘がよいというアドバイスをうけました。また、今年の台風は進路が過去のデータとは異なり、〇〇地方に来ることが多いので、万が一に備えて、合羽の用意や自宅付近のハザードマップにも目を通しておくことにしました。今年は気象災害を地域の人たちと意見を交わす必要があることを理解しました」と記されます。

こうなるとライフストーリーの小見出し「Subtitle」は、「異常気象?!台風暴風雨への対処が地域とのかかわり方を変えた!」ということになります。そして、この日の台風の影響から、自宅の外壁修理や地域の防災集会に参加することになり、そこで出会った人たちと人生初のボランティア活動をはじめた。それにより地域社会とのかかわり方を考えるようになり、3年後、市議会議員選挙に立候補した。というようにストーリーが展開するかもしれません。

結果的にこの「台風の雨」という出来事は、「転機の種」であり、ロジカルに一次判断をしたことになります。そこから、他者のアドバイスを受け入れ、「台風の雨への対処」を「地域」という新しい視点で検討しました。それにより、視野が広がり、情報の質・量が豊かになることで価値観に変化があらわれていきます。

こうして「転機の種」は「地域の災害への想いや方向性」を明らかにしたことにより、「転機の良い種」に変化したのです。さらにそのプロセスの意欲がエネルギーとなって、
転機の良い種を「ボランティア活動をする」という強い意志決定を後押しする風になりました。これが「転機の良い種の発芽」状態です。そして、「転機の種」は「未来を自分で選択する」機会を与えてくれていることも理解できることでしょう。

この「転機の良い種の発芽」により、次々とライフストーリーのSubtitleを記していきます。3年後のSubtitleは「本気で地域を考える市議会議員への挑戦」になるでしょう。そして、「あの台風の雨の日に、はじめて××さんと地域の災害について話したことが、大きな転機になった」と思い起こすことでしょう。

ロジカルな一次判断を行い、その結果「はじめて」に挑むエネルギーを身体に蓄えた人は、こうして「なりたい自分」を明らかにし、実現にいたるまでの道をライフストーリーとして描き続けていくのです。何度も何度も、「転機の種」に遭遇しながら。

【なりたい自分になるためのノート】TPMを実践してみましょう。
課題  ターニングポイントマネジメントの図に自分をあてはめてみましょう。
① 今、気になっている、または解決しておきたい問題を1つ選びましょう。
② ①で選んだことをロジカルに考えてみましょう。「何のために」その問題を解決したいのか、を最初に決めながら、ABを具体的に考えてみましょう。

<お願い>
今までに、「何かが変わり出している」「何かが動き出している」と感じたときの話をお聞かせください。投稿をお待ちしております。

マミペパ編集長

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