ご主人のご実家に二世帯住宅を建てた美紀子さん。施工会社との思わぬトラブルによって、お姑さんの想いを知り、心が温かくなったそうです。無事にお嬢さんはピカピカの1年生に。1年経った今、その「トラブル」と「お姑さんの想い」について、お話を伺いました。インタビューはマミペパ編集部hanaです。
3月4日の転居に間に合わない!
h a n a:
間に合わない?!工事が遅れたのですか?
美紀子さん:
そうなんですよ。4月から小学校に通う娘のために転居日を決めていました。少し地域に慣れないと心配だったので。引越業者の手配だとか、ガスや電気の手続きだとかを全部再手配にしなくてはならなくなりました。正直なところ、これが運命なら、工事よ、ずっと終わるな!なんて思いました。(笑)
3月の着工数を増やしたい業者の思惑
h a n a:
理由は?
美紀子さん:
義母の話だと、工事が増えていて、どうしても手が回らない、と言っていたらしいです。これは後からハウジングメーカーに詳しい方から聞いたのですが、2月、3月は、施工会社の実績数を増やしたいので、とにかく着工してしまうのだそうです。そのために、既に始まっている工事が遅れることになるそうです。年度末引き渡し予定の工事をするなんて無謀だと言われました。
義母からのプレゼントに心が春色に
h a n a:
理解できない話ですね。
美紀子さん:
このトラブルの時に義母が、「孫の大事な入学式なの。その日にチューリップが満開になるように育てているの。新しい我が家から孫と息子夫婦がうれしそうに出かけていくのを見送りたい」と言ったそうです。
h a n a:
チューリップに想いがこもっていますね。
美紀子さん:
はい。そのうえ、入学式用の私と娘の紺のワンピースをお揃いでオーダーしてくれていたんです。主人のお給料では買えないブランドかな(笑)家族全員の門出だからと言って。そしてね…ありがとう、美紀子さん、って言われちゃったの。もう逃げられませんね。(笑)
施工業者からの心遣い
h a n a:
それで業者さんは?
美紀子さん:
現場の担当者にしても、会社の命令だからなんともできなかったのでしょうね。義父がかなり強く言ったので、なんとか3月21日に転居できたんです。そのときの担当者の方が素敵なプレゼントをくれたんです。
h a n a:
プレゼントですか?
美紀子さん:
秋口の上棟式の頃から、業者さんが現場の写真を撮ってくれていて、工事現場を見に行けない私たち夫婦にも送ってくれていたんです。私たちの居住区のキッチンのことなども写真を送ってくれて確認してくれていました。ですから、とても安心していたんです。
h a n a:
最近の施工業者さんのサービスって感動的なんですね。でも、工事が終わらないのでは話にならないですよね。
美紀子さん:
それはその通りなのですが、引き渡しの時に、お詫びのメッセージとアルバムをくださったんです。そのアルバムには入学式当日の朝の家族写真を入れるスペースが用意されていました。娘の小学校入学が、私たち家族の転機だということをよく理解してくれていたのだと思います。アルバムには、娘の成長を追ったページがありました。とてもうれしかったです。
h a n a:
よかったですね。でも納期を守れなかったことは問題ですよね。
美紀子さん:業者さんは気分が悪かったかもしれませんが、今後のメンテナンスを迅速に行うという確認書を書いてもらいました。おかげで3か月くらいは毎日のように業者さんが改善作業をしてくれていました。「住んでみないとわからないこと」を調整してくれました。
h a n a:
よかったですね。目に見えない心配りは施工業者選びのポイントだと思います。うれしい話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。