「復職時は、本当に辛くて夜中に一人で涙を流すこともありました」
そう語るのは、現在二人のお子さんの育児と仕事を両立している益本佳代子さん。一度目の復職の辛さから、二度目の復職時には「同じ環境に戻ってやっていけるのだろうか?」という不安に苛まれたと言います。しかし、益本さんは現職への復職を決意。また時短勤務や自身の業務レベルを下げることは一切せず、お子さんがいなかった時と同様の業務を自ら選択しました。
泣くほど辛い経験をしながらも、同じ業種への復職を決意した理由とは?また時短勤務を選択しないという益本さんの生き方のこだわりについても具体的にお伺いしました。
復職を悩む人へ送る、リアルなポジティブストーリーです。是非ご覧ください。
□プロフィール□
益本 佳代子 (ますもと かよこ)
慶應義塾大学卒業後、NTT系IT会社へ入社。3年間の勤務後、現在の職場である大手情報サービス企業へ転職。主にリフォーム会社への広告営業を担当している。2児のママさんであり、2度の産休育休・復職を経験している。また、本業以外にも、大好きなワインを多くの人に知ってもらいたいとワイン好きの仲間とサイドビジネスを始めている。
夫と協力して育児と仕事の両立を目指す!
――本日はよろしくお願いいたします。
益本さんは、本業だけでなく、自身のやりたいことをサイドビジネスとして取り組んでいらっしゃるということでしたので、どのようなお話が聞けるのだろうととても楽しみにしておりました。
益本(以下敬称略):
はい、こちらこそよろしくお願いいたします!
――益本さんは、現在2児のママさんとして、育児と仕事の両立を頑張っているということですが、普段はどのような生活を送られているのですか?
益本:
生活バランスで言うと、仕事と育児は同じくらいの気合いを入れて取り組んでいますね。その分、家事は手を抜いていますよ。笑 料理や掃除、洗濯は最低限で済ませてしまっています。仕事と育児を行う中で、どうしても時間が足りなくて、仕事・育児よりも優先順位が低かった家事がだんだんと自然淘汰されていった感じですね。初めはどれも100%で行っていたのですが、やはり難しいもので私がヒーヒー言っているのを夫も気づいてくれて、自然と今の形に落ち着いていきました。
――旦那さまも育児や家事などは協力してくださるのですか?
益本:
はい、家事・育児はお互い協力して行っています!家では、夜ご飯に必ずお味噌汁をつくるのですが、お味噌汁は先に家に帰った方がつくるという暗黙のルールがあります。私が先に家に帰っても、その後お迎えに行ってバタバタしていると30~40分くらいはかかるので、子どもを連れて家に帰る頃には夫がお味噌汁を作ってくれていることが多いですね。お味噌汁は誰にも作れる簡単な料理ですし、栄養も満点なので、共働き世帯にはおすすめの料理ですよ!笑
夫は職場が都外のため基本的に子どもの送り迎えは私が担当しているのですが、週5日朝晩だと私も厳しいので、火曜日だけは夫がリモートワークを申請してくれて、週1回は送り迎えを担当してくれています。
週に1回だけでも、朝の時間仕事に集中できるのはとてもありがたいです。子どもを保育園にあずけるだけでも、ぐずったりすると30分~1時間程かかってしまうことも多いので、普段は朝の時間帯にあまり重要な仕事を入れられないのですが、火曜日は心置きなく午前中にアポイントを入れることができています。
――旦那様とも協力をして、育児と仕事の両立をされていらっしゃるのですね。
旦那さまの職場が遠いというのは不安ではないですか?
益本:
そうですね。例えば子どもが熱を出したなどで保育園から呼び出しがあるときは、ほとんど私が対応していますね。私の職場では基本的にはリモートワークを推進しており、何時から何時まで職場にいなくてはならないというわけではないので、そういう時に動きやすいのはありがたいです。
ただ、今の状態のままで本当に育児と仕事を両立していけるのかな?という不安は常にあります。なので、今後はお迎えにいってもらえるシッターさんを探そうかなとも考えています。これまでにも何回かシッターさんにお願いしたことはあるのですが、やはりまだ送り迎えをお願いするというのは勇気がないですね。子どもも固定の人じゃないとなつかないですから。
――シッターさんを活用したいなと思うのはどのような時が多いですか?
益本:
私も夫もどうしても外せない仕事がある時に、子どもが熱を出して迎えに行かなきゃいけないという時ですよね。そういうときは「どっちがいく?」とお互い困ってしまいます。私も大事なアポイントが入っているときはキャンセルも難しいので。そういうときだけでもシッターさんをうまく活用していくことは今後の課題かなと思います。
――仕事と育児を両立する上では、シッターさんをうまく活用することも今後重要になってくるかもしれませんね。
“先が見えない不安”と身体的な辛さで涙が止まらなかった1回目の復職
――益本さんは現在、主に営業のお仕事をされているのですか?
益本:
現在は、リフォーム広告の部署におりまして、私は法人営業を担当しています。不動産会社や工務店、ハウスメーカーの宣伝チームの担当者にアポイントをとり訪問することが多いですね。アポイントのない時間は、各エリアにサテライトオフィスがあるのでそこで作業をしていることが多いです。
――益本さんは同じ会社で二度の復職を経験しておられますが、実際、復職をすることへの悩みはありませんでしたか?
益本:
悩んだことは勿論あります。二人目の産休に入ったときが一番悩んだと思います。仕事をするということに対して迷うことはなかったのですが、私の職場は本当に皆さんよく働く会社なので、果たして同じ環境に戻れるのだろうか?と一瞬ひるみました。
というも、1回目の復職時がものすごく大変だったんです。本当に辛くて、夜中によく一人で泣いていましたね。二人目の子供がお腹にいる状態で復職していたので、身体的に辛いというもあったと思います。
その時は、“先が見えない”ことがとにかく不安だったんです。私は特段出世したいとか、将来起業したいとか、そういう大きな目標を持って働いているわけではなかったので、「ずっとここにいて私は何をするんだろう?何がしたいんだろう??」と考えれば考えるほど、辛くて泣けてくるという状態でした。仕事も大体日中に終わらないので、子どもを寝かしつけたあとに夜中に家で仕事をして、疲れ果てて、涙が出てくる。つわりも結構ひどかったので、ゲロゲロしながら引き継ぎをして、とにかく半年間夢中で働きました。そして、2回目の産休に入ったんですね。
※後半の公開は20日になります。今しばらくお待ちください。