Mammy's paper(マミーズペーパー)の「記事」

“仕事”と“育児”を分けない「ライフワークミックス」という考え方。

――保育園に落ちて働きたいけど働けないママさんが多いというのは、一つの社会問題ですよね。それを解決するための一歩として、本多さんは採用を始められたのですね。実際に採用をしてみていかがですか?

本多:
一人でやっていた時と比べるととても仕事がはかどっています!私のキャパが足りず、業務が回らなくなってきたというのも採用を始めた理由の一つですので、任せられるところから任せていって、業務の幅を広げていきたいなと思っています。
2名ともママとして人生の先輩なので、いろいろ相談に乗ってもらったり、育児で困った時に助けてもらったり、お仕事中も息子のお世話をしてくれるので、本当にありがたいなと感じています!

――これからの時代に求められる新しい働き方を実践されているように感じますね。育児で悩んでいることを職場でも気軽に相談できるというのは本当に素晴らしい関係だと思います。
本多さんは、仕事と育児の両立についてはどのように考えていらっしゃるのですか?

本多:
私は、よく“ライフワークミックス”という言葉を使うのですが、良い意味で全て公私混同しているんですね。自営業だからこういう考えをしているのだと思いますが、私にとっては私生活も仕事もほとんどつながっているんです。なので、そもそも仕事と育児が分かれていないので“両立”という概念がないです。少し特殊かもしれませんね。

――仕事と育児という仕切りが無いということですね。仕事も育児も“全てが自分の日常”という考え方はある意味理想の生き方かもしれませんね。

本多:
ありがとうございます。
ただし、オンとオフを完全に分けたいという方もいらっしゃると思いますので、そういう方に無理にオススメはしません。人それぞれ自分にあった生き方をしたら良いと思っています。
ただし個人的にそれだけでは、ライフワークミックスと考えることで、“我慢”することが減っていくのではないかと思っています。仕事と育児を切り分けて考えてしまっているから、「仕事を我慢しよう」とか「育児を優先させよう」という発想が生まれると思うんです。そして、その我慢がいつしか不満へとつながっていくのです。不満を持ちながら生活するというのはとても息苦しいことですよね。

0か100ではなく、30や50も選択できる社会をつくりたい

――そうですね。実際に不満を抱いているママさんは多いのではないかと思いますが、本多さんとしては今の社会の問題点はどのようなところだと思いますか?

本多:
先程お話した保育園問題にもつながりますが、ママさんにとって辛いのは、社会復帰する際に0か100を選択しないといけないことだと思います。理想は、初めの方は週2回働くからそのときだけ預かってもらう、慣れてきたら仕事の量を増やしていくというのが良いと思いますが、フルタイム申請をしないと保育園に入れないというのが現状です。そのため、必然的に週5のフルタイム勤務をするか、専業主婦になるかを選択しなければなりません。
そのような現状があるにもかかわらず、2人目・3人目を産めと言われますよね。これはなかなか難しいと思います。実際に夫との会話なんてほとんど無いに等しいです。仲が悪いとかではなくて、会話をしている余裕がないのです。私も気がついたら、昨日は「鍵どこ?」という業務連絡しかコミュニケーションはありませんでした。笑  特に働くママさんは、家に帰ったら子どもを寝かしつけるまでは戦争といいますよね。これが働くママさんのリアルかと思います。
なので、0か100という選択肢ではなく、30とか50という選択をできる社会にしていかないといけないなと強く思います。

――0か100かではなく、自身の状況に応じて30や50を選択できるようになれば、もっと働きやすい社会になるのでしょうね。

本多:
その施策の一つとして会社内に託児所を設けている会社もありますが、個人的にはそれは実際の解決にはつながらないと感じています。というのも、子どもを会社へ連れて行くまでが本当に大変なんです。私も何度か満員電車にベビーカーを押して乗ったことがありますが、本当に大変でした。車両によっては電車内にベビーカーゾーンがありますが、朝の通勤ラッシュ時にはもはやベビーカーゾーンはありませんよね。(泣) 子どもを連れて行って、連れて帰るということにどれほどママさんの体力が使われているか、というのは容易に想像できるかと思います。
そういう諸々を考慮して、各地にサテライト的なコワーキングオフィスを作ろうと今構想しています。働くママさんの様々な声を反映して、コワーキングオフィスでは、例えば「ネット会議があるから1時間見てて」など、子どもの一時預かりができるスペースにしたいなと思っています。「ちょっと子ども見てて」というのは実はものすごくニーズがあるんです。1時間・2時間見ててもらえるだけで本当に楽なんですよね。私自身もそう思いますし、きっとみんなもそう思っているんだろうなと感じましたので、それを形にすることに決めました。

――社会問題をまず自社から解決していくというバイタリティが本当にすごいなと感じます。コワーキングオフィスが完成しましたらぜひお知らせくださいね。
この流れで、本多さんの今後の目標についてお話しいただけますでしょうか。

本多:
今年は本当にやりたいことが多いんです!
コワーキングオフィスに加えて、学生向けの表現教室を始めようと思っています。就活生になったら突然表現力が上がるということはないので、習い事の一つとして、日本語の能力と表現力を高めていくサービスを提供したいと思っています。

子どもも3~4人は欲しいなと思っています!私は、子どもはチームのパワーと考えていて、昔の農家と同じで多ければ多いほど家が豊かになって繁栄につながると思うんです。私自身、家がファミリー企業なのでそういう考えなのかもしれません。みんな一緒に同じ方向を向いて家族として会社として頑張っていけたらいいなと思います。なので、もしかすると来年には2人目ができているかもしれませんよ!笑

――とても頼もしいです!!仕事も育児も妥協しない。まさにライフワークミックスを体現されていますね。

本多:
実際に、私のやり方がどこまで通用するのかはわかりませんが、ブラッシュアップをしながら私自身もっと成長していきたいなと思っています。

――本多さん、ありがとうございました!今後のさらなるご活躍を期待しております!!

【速報!】
※取材時では構想段階でしたが、ついに夏帆さん悲願のコワーキングオフィスが11月25日にオープンすることが決まりました!

「コワーキングスペースBreath」

 

 

 

 

 

 

 

 

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EndoAzusa
EndoAzusa
マミーズペーパー編集部所属のライターです。 日本の歴史と文化、自然をこよなく愛する。将来は地方で教育環境を作るのが夢。 昔から文章を書くのが大好きで、現在はライターとしてインタビュー記事やイベント開催報告記事を書くことが多い。

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